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2022-04-20

不動明王像 火炎光背の修復

大日山神崎寺(千葉県香取郡神崎町神崎本宿231)のご住職の依頼で、破損紛失した不動明王像の火炎光背部分の修復をしました。真新しい白色の石の部分が、今回修復した箇所です。

この石仏は江戸時代に制作されたもので、しばらくは明治時代の海軍大将、東郷平八郎の手元に置かれていたそうです。

以前、東京の本堂の火災により分解破損してしまい、一部は見つからなかったそうです。

今回その見つからなかった部分の修復作業にあたりました。本物がどういった形だったのか不明だったので、各時代の不動明王の石像を観察して、火炎光背の形体を決めました。

まだ作りたてなので石の色が白いのですが、護摩壇で護摩木を焚いて仏に祈る際に出る煙に燻されて、やがて黒く変色するそうです。

 

不動明王像 火炎光背の修復

砂岩 W27×D20×H76(cm) 2022

 

大日山神崎寺に奉納/千葉県香取郡神崎町/2022

 

1. 破損当時は4つに分解されていて、本体は接着されたそうですが、光背部分が失われたままでした。修復前のお預かりした時の姿です。

2. 新たに石をあてがい、制作を開始しました。

3. 本体の石と光背の石に平面を作り、ステンレス製のアンカー棒と共に、石材用ボンドでしっかりと接着します。

 

 

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