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2016-01-05

アトリエの紹介2

-アトリエの紹介1の続き-

この小部屋は小休止スペースとなっています。冷蔵庫や電子レンジ、炊飯器や電気ポットなどがありますので、この空間にいればしばらくの間は生存が可能です。

冬になると薪ストーブが活躍します。ストーブに焼べる薪は、毎年市役所の方が公園や雑木林の余分な樹木の伐採時に発生した木切れを大量に持ってきて下さるので、それで賄っています。ありがとうございます。

小休止部屋のすぐ横に、重々しい鉄製の扉が存在します。その昔食料の備蓄庫だった名残でしょうか、容易に人の侵入を許さない威圧感があります。ここは通称<米の間>といわれる制作作業空間で、正に<アトリエ蔵>の心臓部と呼べる大事な空間です。

では、意を決して中に入ってみましょう。

<米の間>の内部から撮影しています。機械工具を使用しての石材加工は、地を揺らす重低音、空を切り裂く高音、視界0mの粉塵と、過酷な作業工程が続くのですが、大谷石で囲まれたこの分厚く強固な空間内は無法地帯なので、思う存分制作することが可能、ではありますが、近隣住民にできるだけ騒音迷惑がかからないように、<蔵>では夜7時以降は機械工具での作業は禁止というルールになっています。ちなみに<米の間>内部は作業中発生し続ける粉塵で粉だらけなので、入室する時は防塵マスクを装着しましょう。

再び差し掛けに戻ってきました。とりあえずまだ見ていない先へ向かいましょう。とにかく所狭しと様々な物品が点在しているのが<蔵>の特徴です。

差し掛けの終わりまできました。蔵の裏側へ出入り出来る引き戸から撮影しています。余談ですが、トイレはこの引き戸を出てすぐ左にあります。画像の右側に、薄暗くて分かりずらいかもしれませんが、何となく扉があるような……、

ありました!重々しい鉄製の扉がここにも存在します。ここが<アトリエ蔵>のもう一つの心臓部、通称<塩の間>です。扉は隣の<米の間>と同じ作りです。

では、中に入ってみましょう。

室内に入り、側面から天井に向かってカメラのシャッターを切りました。天井までの高さは一番高い所で7mほどあるでしょうか。食料の備蓄庫だった時代は塩がうず高く積まれていたんだろうなぁと、つい想像してしまう開放感があります。私が<蔵>にお世話になる前は、この<塩の間>は水を使って石を研磨する空間として使用していました。そのため隣の<米の間>と比べて、室内中に蓄積された粉塵の粉っぽさはあまりなく、比較的過ごしやすい空間です。今は主に、室内の半分を私の制作スペースとして使わせていただいているのですが、最近は制作し終えた作品を幾つも置いてしまっているので、スペースが狭くなってきて困っています。何とかしなければいけませんね。

<塩の間>を出て、差し掛けのもう一方の側面を見ながら入り口に戻ってみましょう。<蔵>を使用する彫刻家は皆、思い思いのスペースで自由に制作している様子が伺えます。

<アトリエ蔵>の探検ツアーも終了の時刻となりました。右手に出口が見えます。まだまだ紹介したいマニアックな内部構造や設備はたくさんあるので、いずれ探検ツアー第二弾も企画編集しようと思っています。

ちなみに<蔵>の内外を撮影した画像の中に、たまに猫が写っているのにお気付きでしょうか。というわけでおまけの番外編で、<アトリエ蔵に生息する生き物たち>を次の記事の投稿で紹介します。

-アトリエ蔵に生息する生き物たちに続く-

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